背徳感とは?罪悪感との違いや感じる理由・手放し方を解説
「やってはいけないことをしている気がする」
「誰かを裏切っているようで後ろめたい」
「本当はしたいのに、
こんなことを望んではいけない気がする」
そんなときに感じることがあるのが、
背徳感です。
背徳感とよく似た言葉に
罪悪感があります。
どちらも「してはいけないことをした」
「正しくないことをしている」
という感覚と関係するため、
「背徳感と罪悪感は何が違うの?」
と思う方もいるのではないでしょうか。
背徳感と罪悪感は似ていますが、
意味には違いがあります。
背徳感は「道徳や自分の価値観に反している」
と感じるときの後ろめたさ、
罪悪感は「悪いことをした・相手を傷つけた」
と感じる気持ちです。
ただし、実際の感情は明確に分けられるとは限らず、
背徳感と罪悪感を同時に感じることもあります。
この記事では、背徳感と罪悪感の違いを
分かりやすく整理したうえで、
なぜ背徳感を感じるのか、
その感情を手放せない理由や
向き合い方についてお伝えします。
背徳感とは?
背徳感とは、
自分の行動や欲求が、
道徳・倫理・社会的な規範などに反している
と感じたときに生じる後ろめたさです。
例えば、
「こんなことを考えてはいけない」
「こんなことを望む自分は良くない」
「人として間違っている気がする」
「誰かに知られたら非難されるかもしれない」
などと感じることがあります。
ここで重要なのは、
実際に悪いことをしたかどうかだけで
背徳感が生まれるわけではないことです。
自分自身が「これはしてはいけない」
と認識していることでも、
背徳感を感じることがあります。
そのため、同じ行動をしても強い
背徳感を感じる人もいれば、
ほとんど感じない人もいます。
自分が持っている価値観や道徳観、
育ってきた環境などによっても、
感じ方は変わってきます。
罪悪感とは?
罪悪感とは、
自分がしたこと、
あるいはしなかったことについて
「悪いことをした」「申し訳ない」
と感じる気持ちです。
例えば、
「相手を傷つけてしまった」
「もっとしてあげればよかった」
「あのとき助けられなかった」
「自分のせいでこうなってしまった」
などです。
罪悪感は、
自分の行動と相手への影響を
結びつけて感じることも多くあります。
しかし、必ずしも
本当に自分が悪いとは限りません。
自分に責任がないことまで、
「私のせいかもしれない」
と考え、罪悪感を
抱えてしまうこともあります。
背徳感と罪悪感の違い
背徳感と罪悪感はよく似ていますが、
言葉としてのニュアンスには違いがあります。
簡単に分けるなら、
背徳感は「道徳や自分の価値観に反している」という感覚。
罪悪感は「悪いことをした・相手を傷つけた」という感覚。
と考えると分かりやすいでしょう。
例えば、
「既婚者を好きになってしまった」
という状況を考えてみます。
まだ何も行動していなくても、
「既婚者を好きになるなんて良くない」
と自分の気持ちに対して
後ろめたさを感じるのであれば、
背徳感として表現されることがあります。
一方で、実際の行動によって誰かを傷つけ、
「申し訳ないことをしてしまった」
と感じているのであれば、
罪悪感という言葉の方が近くなることがあります。
ただし、心理状態はこのように
完全に二つへ分けられるわけではありません。
背徳感と罪悪感を
同時に感じることもあります。
背徳感と罪悪感には共通する部分もあります
背徳感と罪悪感はまったく無関係な感情ではありません。
どちらにも、
「これは良くない」
「してはいけない」
「自分は間違っている」
といった、自分自身を責める感覚が
伴うことがあります。
そのためストレスクリアルームでは、
言葉の違いだけを見るのではなく、
「その人が実際には何に対して、
どんな感情を感じているのか」
を見ることを大切にしています。
同じ「罪悪感があります」という言葉でも、
その内面にあるものは
人によって異なるからです。
悲しさがある人もいれば、
恐れや後悔、自責の気持ちを
一緒に抱えている人もいます。
なぜ背徳感を感じるの?
背徳感には、その人がこれまで身につけてきた
価値観や「こうあるべき」という考え方
が関係していることがあります。
例えば、
「親を大切にしなければならない」
「人に迷惑をかけてはいけない」
「自分より家族を優先しなければならない」
「良い人でいなければならない」
といった考え方です。
もちろん、これらの価値観
そのものが悪いわけではありません。
問題になるのは、
自分の本当の気持ちと
「こうあるべき」が
大きくぶつかっている場合です。
本当は断りたい。
本当は離れたい。
本当は自分のために生きたい。
それなのに、
「そんなことを考える自分は悪い人間だ」
と自分を責めてしまう。
すると、自分の気持ちを
大切にしようとしただけでも、
背徳感や罪悪感を感じることがあります。
背徳感を感じる自分まで否定しない
背徳感が苦しいと、
「こんな感情を持つ自分はおかしい」
と思ってしまうことがあります。
しかし、そこでさらに自分を否定すると、
背徳感を感じる → 自分を責める → さらに苦しくなる
という状態になりやすくなります。
まず大切なのは、
「私は今、背徳感を感じているんだな」
と、自分の状態に気づくことです。
そして、
「私は何を悪いことだと思っているんだろう?」
「誰に対して申し訳ないと思っているんだろう?」
「本当はどうしたいんだろう?」
と、自分の内面を見ていきます。
背徳感そのものを悪者にするのではなく、
その感情が何を伝えているのか
を見ていくことが大切です。
背徳感や罪悪感を手放せない理由
頭では、
「もう気にしなくていい」
と分かっているのに、
罪悪感がなくならないことがあります。
人から、
「あなたは悪くないよ」
「もう自分を責めなくていいよ」
と言われても、気持ちだけが
ついてこないこともあります。
これは、理解することと
感情が変化することが、
必ずしも同じではないからです。
自分では納得したつもりでも、
過去の経験によって感じた悲しみや恐れ、
罪悪感などが残っていると、
似た出来事が起きたときに
同じ気持ちが出てくることがあります。
そのためストレスクリアルームでは、
「考え方を変えればいい」
だけで終わらせるのではなく、
その考え方の奥に、どんな感情が
あるのかを見ていきます。
背徳感や罪悪感を手放すには
背徳感や罪悪感を
手放したいときは、無理に、
「私は悪くない」
と思い込もうとする必要はありません。
まず、
何について後ろめたさを感じているのか。
なぜ、それを「してはいけない」と思っているのか。
その考え方は、いつ頃から持つようになったのか。
を見つめてみてください。
そして、その奥に悲しみや恐れ、
怒り、寂しさなどがあるなら、
その感情にも目を向けていきます。
自分だけでは同じ考えを繰り返してしまったり、
感情を整理することが難しかったりする場合は、
カウンセリングなどを利用して
一緒に整理していく方法もあります。
背徳感と罪悪感の違いを知ることより…
背徳感と罪悪感には、
言葉としてのニュアンスに違いがあります。
背徳感は、
自分の行動や欲求が
道徳・倫理・自分の価値観など
に反していると感じる後ろめたさ。
罪悪感は、
自分が悪いことをした、
誰かを傷つけた、
申し訳ないことをした
と感じる気持ちとして
使われることが多い言葉です。
ただ、実際の心の中では、
二つをきれいに分けられないこともあります。
だからこそ、
「これは背徳感なのか、罪悪感なのか」
と分類することだけにこだわる必要はありません。
それよりも、
「なぜ私はこんなに後ろめたく感じているのだろう?」
と、自分の内側にある感情に目を向けること。
そこに、自分を苦しめてきた
感情や思い込みに気づく
きっかけがあるかもしれません。
【この記事を書いた人】
竹田 久善(たけだ ひさよし)
ストレスクリアルーム 代表カウンセラー・心理療法士
新潟市中央区にある「ストレスクリアルーム」で心の悩みに向き合い、感情を解放するカウンセリングを行っています。
これまで2,511件以上の相談に携わり、不安・怒り・悲しみなどの感情の悩みをはじめ、人間関係、仕事・職場、恋愛、夫婦、家族・親子関係、トラウマなど、さまざまな悩みと向き合ってきました。
心の学びでは、日常の悩みや生きづらさを軽くするための気づきや本質について分かりやすくお伝えしています。
[竹田久善のプロフィールを見る]
竹田 久善(たけだ ひさよし)
ストレスクリアルーム 代表カウンセラー・心理療法士
新潟市中央区にある「ストレスクリアルーム」で心の悩みに向き合い、感情を解放す
るカウンセリングを行っています。
これまで2,511件以上の相談に携わり、不安・怒り・悲しみなどの感情の悩みをはじめ
、人間関係、仕事・職場、恋愛、夫婦、家族・親子関係、トラウマなど、さまざまな
悩みと向き合ってきました。
代表ブログでは、日常の悩みや生きづらさの背景にある感情や心理について、これま
での経験や学びをもとに分かりやすくお伝えしています。
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