何者かにならなくていい|自分は自分でいいと思えない理由
「もっとすごい人になりたい」
「何かを成し遂げなければ」
「このままの自分ではダメな気がする」
そんな思いに追われるように、
頑張り続けていませんか?
・仕事で結果を出す
・人から認められる
・収入を増やす
・誰かに必要とされる
・特別な能力を身につける
もちろん、目標を持って努力することは
悪いことではありません。
けれど、その根底に
「何者かにならなければ、自分には価値がない」
という思いがあるとしたら、
どれだけ頑張っても
心が満たされないことがあります。
なぜなら、本当に求めているものは、
成功そのものではないかもしれないからです。
この記事では、
なぜ「何者かにならなければ」
と感じてしまうのか。
そして、
どうすれば「自分は自分でいい」
と感じられるようになるのか。
その背景にある「感情」
という視点から考えていきます。
なぜ「何者かにならなければ」と思ってしまうのか
私たちは、さまざまな人
と関わりながら生きています。
学校では成績を比べられ、
仕事では成果を求められ、
社会では収入や肩書きなどで
評価されることがあります。
SNSを開けば、
自分より幸せそうな人や
成功している人の姿が目に入ってきます。
そんな環境の中にいると、
「もっと頑張らなければ」
「もっと成長しなければ」
「もっと認められる人にならなければ」
と思うことがあります。
しかし、ここで1度
考えてみてください。
あなたは本当に、
そうなりたいのでしょうか?
それとも、そう
ならなければならないのでしょうか?
この2つは、とてもよく似ていますが、
心の中では大きく違います。
「なりたい」と「ならなければ」は違う
「やってみたい」
「もっと成長したい」
「こんな人生を生きてみたい」
という気持ちから行動することは、
自分自身の望みから生まれています。
一方、
「認められなければ」
「成功しなければ」
「人より優れていなければ」
「もっと価値のある人間にならなければ」
という思いには、
その奥に別の感情が
隠れていることがあります。
例えば、
・人より劣っていると感じた悔しさ
・認めてもらえなかった悲しさ
・否定されたときの傷つき
・自分には価値がないと感じた苦しさ
・見捨てられることへの怖さ
こうした感情が心の中に残っていると、
「今の自分では足りない」
という感覚につながることがあります。
「自分は自分でいい」と思えないのはなぜ?
「人と比べなくていい」
「ありのままの自分を認めよう」
「自分は自分でいい」
そう言われても、
「それができたら苦労しない」
と思う人もいるでしょう。
頭では分かっているのに、
心ではそう思えない。
これは珍しいことではありません。
例えば、子どもの頃から
誰かと比べられる経験が
多かったとします。
「あの子はできるのに」
「もっと頑張りなさい」
「そんなこともできないの?」
そんな言葉を繰り返し受けながら、
・悲しい
・悔しい
・認めてもらいたい
・自分には価値がない
そんな感情を抱えてきたとしたら、
大人になってからも、
「今の自分では足りない」
という感覚が残ることがあります。
だから、
「自分は自分でいい」
と頭で考えるだけでは、
心が追いつかないことがあるのです。
何かを手に入れても満たされない理由
「もっと成功すれば自信が持てる」
「もっと稼げるようになれば安心できる」
「人から認めてもらえれば、自分を好きになれる」
そう考えることがあります。
そして実際に、
望んでいたものを
手に入れることもあるでしょう。
ところが、しばらくすると、
また次の「何か」が必要になります。
・もっと評価されたい
・もっと成果を出したい
・もっと必要とされたい
・もっと上に行きたい
なぜでしょうか?
もしかすると、
満たそうとしているのが
「成功したい」という
願いだけではないからです。
その奥に、
「自分には価値がない」
「認めてもらいたい」
「人より劣っていたくない」
といった感情が残っていると、
外側の何かを手に入れることで、
内面の苦しさを埋めよう
とすることがあります。
しかし、外側を満たすことと、
内面の感情が変わることは
同じではありません。
過去の感情から、同じパターンを繰り返す
私たちは、
過去の出来事をすべて意識しながら
生きているわけではありません。
それでも、
過去に感じた感情が、
現在の考え方や行動に
影響していることがあります。
認めてもらえなかった
悲しさが残っていれば、
「認めてもらえる自分になろう」
とするかもしれません。
人より劣っていると
感じた悔しさが残っていれば、
「誰かに負けない自分になろう」
とするかもしれません。
自分には価値がないと感じていれば、
「価値のある人間になろう」
と頑張り続けるかもしれません。
すると、
環境や相手は変わっているのに、
心の中では似た感情を
何度も経験することがあります。
これが、
過去の感情から同じパターンを
繰り返している状態です。
「もっと頑張る」前に、自分の感情に気づいてみる
ここで大切なのは、
頑張ることをやめることでも、
向上心をなくすことでもありません。
「なぜ私は、これほど
頑張らなければならないと感じるのだろう?」
と、自分の内面を見てみることです。
例えば、
「成功したい」
と思ったとき、
なぜ成功したいのか?
成功できなかったら、
何を感じるのか?
人から認めてもらえなかったら、
何が怖いのか?
人より劣っていると感じたとき、
どんな感情になるのか?
少しずつ掘り下げていくと、
「成功したい」
という表面的な思いの奥から、
悲しさや寂しさ、悔しさ、不安、怖さなど、
別の感情が見えてくることがあります。
そこに向き合うことが、
自分自身を理解する一歩になります。
人と比べる人生から、自分の人生へ
人と比べること自体を、
完全になくす必要はありません。
私たちは人と関わりながら
生きている以上、人と
比較することもあります。
大切なのは、
比較によって、
自分の価値まで決めないことです。
誰かが優れているからといって、
あなたの価値が
下がるわけではありません。
誰かが成功したからといって、
あなたが失敗したこと
になるわけでもありません。
人には、それぞれ
違う経験があります。
違う得意なことがあります。
違う価値観があります。
だからこそ、誰かと同じ人生を
歩く必要はありません。
自分らしいとは「好き勝手」ではない
「自分らしく生きる」と聞くと、
自分の好きなことだけを
することだと思われることがあります。
しかし、自分らしく生きることは、
周囲を無視することでも、
好き勝手に振る舞うことでもありません。
・自分の気持ちも大切にする
・相手の気持ちも尊重する
・できることは助ける
・できないことは助けてもらう
誰かより上になることではなく、
それぞれの違いを
認めながら関わっていくのです。
その中で、
「私はどうしたいのか」
を見失わないことです。
情報から離れて、自分に戻る時間をつくる
私たちは毎日、
たくさんの情報に触れています。
SNSを開けば、
・成功している人
・楽しそうな人
・豊かな生活をしている人
・自分より先を歩いているように見える人
さまざまな人生が目に入ってきます。
それを見続けていると、
いつの間にか、
他人の人生を基準にして
自分を評価してしまう
ことがあります。
そんなときは、
少し情報から離れてみてもいいでしょう。
スマートフォンを置いて、
静かな時間をつくる。
自分の呼吸を感じてみる。
そして、
「私は今、何を感じているのだろう?」
と自分に問いかけてみてください。
すぐに答えが出なくても構いません。
誰かの答えを探す時間から、
自分の心を感じる時間へ。
その積み重ねが、
自分自身に戻るきっかけになります。
あなたはあなた
夢を持ってもいい。
成長してもいい。
成功を目指してもいい。
今とは違う人生を望んでもいい。
でも、
「今の自分には価値がないから、
何者かにならなければならない」
というところから、
人生を始める必要はありません。
もし、
「もっと認められなければ」
「もっと頑張らなければ」
「このままの自分ではダメだ」
という思いに疲れているのなら、
さらに頑張る前に、
その思いの奥にある感情に
目を向けてみてください。
ストレスクリアルームでは、
表面的に現れている悩みだけではなく、
その悩みの奥にある感情
を大切にしています。
過去から抱えてきた感情に気づき、
少しずつ解放していくことで、
「何者かにならなければ」
という生き方から、
「私は、私として生きていい」
という生き方へ変わっていくことがあります。
・何かを証明できなくても
・誰かより優れていなくても
・特別な何者かにならなくても
あなたは、あなたでいい。
そこから、自分の人生を歩き始めていいのです。
【この記事を書いた人】
竹田 久善(たけだ ひさよし)
ストレスクリアルーム
代表カウンセラー・心理療法士
新潟市中央区の「ストレスクリアルーム」で、感情や心の悩みに向き合うカウンセリングを行っています。
これまで2,511件以上の相談に携わり、不安・怒り・悲しみ・人間関係・仕事・恋愛・夫婦・家族・親子関係・トラウマなど、さまざまな悩みと向き合ってきました。
心の学びでは、日常の悩みや生きづらさを軽くするための気づきや本質について分かりやすくお伝えしています。
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